不妊治療で採卵して体外受精をした後、受精卵を子宮に戻す胚移植を行います。胚移植はカテーテルという器具を使用し、時間は5~10分程度で終わります。痛みはほとんどないので採卵と比較すると体への負担は少ない治療です。胚移植も病院によって工程は異なるとは思いますが、実際の胚移植の流れの例をご紹介します。採卵については以下の記事を参考にして下さい。
胚移植当日までの流れ
〇生理10~12日目に病院を受診(スタート)
生理10~12日目に病院を受診します(周期によって個人差があるようです)。血液検査と内診を行い、排卵予定日を検査し、胚移植日を決定します。約36時間後に排卵させる薬(スプレキュア)が処方されるので、排卵予定日の2日前に使用します。
☟ 約6~7日
〇胚移植を実施
胚盤胞の場合は排卵してから5日目に胚移植を実施します。分割胚の場合は3~4日目に移植となります。
胚移植の流れ
〇受付
病院でまず受付を行い、採血します。
☟ 約75分
〇診察
血液検査で移植に問題がないかを見て医師が移植を行うか否かを決定します。移植可能な場合はここで医師から何時に移植を行うかを告げられます。この後、凍結されている受精卵など移植の準備が始められます。
☟ 約210分
〇培養士から説明
培養士から本日移植する受精卵の状態について説明を受けます。
☟ 約40分
〇移植エリアへ移動
移植エリア(採卵する場所と同じ)へ移動します。ベッドで手術着へ着替え、トイレなどをすまし準備します。
☟ 約50分
〇胚移植を実施
胚移植は5~10分で終了します。カテーテルを使用し、超音波画像を見ながら子宮に受精卵を移植します。痛みはほとんどありませんが、少し痛い場合もあります。
☟ 約10分
〇手術室を出てベッドへ移動
移植が終わるとベッドへ移動し、20分程度休みます。
☟ 約25分
〇会計
会計をして帰宅します。
まとめ
胚移植自体は5~10分で終了しますが、移植可能かどうかの検査と移植の準備で時間がかかるためほぼ丸一日時間がとられます。移植当日はお風呂は禁止ですが、シャワーはOKです。ゆっくり体を休めて下さい。また、胚移植後は黄体ホルモンを補充し、受精卵が着床しやすい状態にする薬(デュファストン)を約7日服用する必要があります。
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