EMMA/ALICE検査(子宮内膜の細菌の種類と量を調べる)の内容と受けた感想

不妊治療

EMMA/ALICE検査は、受精卵、胚を何度も子宮に移植しても着床しない反復着床不成功の原因を調べる検査です。

反復着床不成功の原因の一つに細菌によって子宮内膜が炎症をおこす慢性子宮内膜炎が考えられます。慢性子宮内膜炎の検査は一般的に子宮鏡検査、病理組織学的検査を行い、細菌やウイルス自体に感染しているか否かを調べます。病院の先生の話によると基本的には慢性子宮内膜炎の検査がメインで受けた方が良い検査で、EMMA/ALICE検査は可能であれば受けた方が良い補助的な位置付けの検査のようでした。

EMMA/ALICE検査はERA検査(子宮内膜の受容時期を調べる検査)と同時に受けられる検査で、セットで検査すると費用が割引となるため、この機会に受けてみることにしました。

ERA検査については、次の記事を参考にして下さい。

EMMA検査の内容と結果

EMMA検査は子宮内の乳酸菌をはじめとする細菌の種類と量を調べる検査で、受精卵や胚を移植するのに適した環境かどうかを調べます。検査するタイミングはERA検査と同じ胚移植予定日に子宮内膜組織を採取します。採取した子宮内膜組織に存在する細菌を遺伝子解析し、種類と量を調べます。検査の結果は2、3週間後に分かります。

結果は「NORMAL」で、乳酸菌の割合が90%以上存在し、子宮内環境はとてもよい状態とのことでした。仮に乳酸菌の割合が低い場合には、移植する際に乳酸菌の補充をするといった治療を行うようです。

ALICE検査の内容

ALICE検査は、子宮内の細菌の種類を調べるもので、上で紹介した慢性子宮内膜炎検査の診断の補助に位置付けする検査のようです。慢性子宮内膜炎検査については次の記事を参考にして下さい。

検査は胚移植予定日に子宮内膜組織を採取します(EMMA/ERA検査と同じ)。採取した子宮内膜組織に存在する細菌を遺伝子解析して同定します。子宮内に炎症の原因となる細菌が存在するかを調べる検査になります。

結果は「NEGATIVE」で、炎症の原因となる細菌は検出されませんでした。仮に炎症の原因となる細菌が検出された場合、抗菌薬による治療を行うようです。ALICE検査では、細菌の種類が同定できるため、その菌に対して有効な抗菌薬を処方できるため効果的な治療を行うことができるようです。

検査を受けた感想

EMMA/ALICE検査ですが、慢性子宮内膜炎の検査で問題なかった場合には、基本受けなくても問題ないのかなというのが感想です。病院の医者もそう仰られていました。特に、ALICE検査はそもそも炎症を起こす細菌がいないことが分かっているので全く必要ないと思います。ただ、EMMA検査は子宮内の細菌環境を調べることができる点は良いと思うので、気になる方は受けてみても良いかもしれません。その場合でもERA検査とセットで受けて割引で費用を抑えた方が良いと思います。

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