受精卵、胚を何度も子宮に移植しても着床しない場合、原因の一つに細菌によって子宮内膜が炎症をおこす慢性子宮内膜炎が考えられるようです。反復着床不成功の患者のうち約30%が罹患しているというデータもあり、かなり高い確率だと思いました。また、慢性子宮内膜炎はほとんどの場合自覚症状もないみたいなので、気づかない内に罹患していることも多そうです。これまで何度も胚移植をしましたが、着床に至らないので原因の特定のために検査を受けることにしました。
慢性子宮内膜炎検査の内容
慢性子宮内膜炎の判断は子宮鏡検査(主観評価)と病理組織学的検査(客観評価)を組み合わせて行うようです。
子宮鏡検査
内視鏡(ファーバースコープ)で子宮内を観察する検査です。生理食塩水を子宮内に入れ、拡張して内視鏡で観察します。内膜の炎症による発赤や腫れて厚くなっていないか、ポリープの有無を見るようです。
病理組織学的検査
子宮内膜組織の検体を採取し、病理検査します。結果には子宮内膜キュレット検体、子宮内膜吸引検体を検査とありました。病理検査により形質細胞が存在するかを確認するようです。
病理検査について調べたところ、形質細胞は白血球の一部が変化する細胞で、細菌やウィルスに感染する(内膜炎にかかる)と形質細胞ができるようです。そのため、検体に形質細胞が多く存在していれば内膜が炎症していると判断できるようです。
治療方法
慢性子宮内膜炎ですが、抗生剤治療を行えば問題なく治療できるようです。抗生剤を14日間服用し、再度検査を行い効果を判定します。ほとんどの場合初回で治るようですが、治っていない場合は抗生剤の服用を継続して治療を行うようです。
検査を受けた感想
検査自体は20~30分程度で終了します。ただ妻の場合、内視鏡がなかなか入らなくて大変だったみたいです。内臓を突き刺される痛みが辛かったようです。また、検体の採取がとにかく痛いらしいです。金属の器具で検体をとるのですが、イメージとしては内臓をガリガリと削られる感じとのことです。終了したあと、しばらく動けなかったので30分ぐらいベッドの上で安静にしていたとのこと。
検査が終わるのを待っていると、弱々しく歩いてきたので可哀そうでした。慢性子宮内膜炎検査は負荷の高い検査だと思います。車で送迎したのでまだ良かったですが、電車とかだときついと思いました。
ちなみに検査の結果ですが、子宮鏡検査及び病理検査ともに問題なしという結果でした。良い結果なのですが、着床しない原因が分からないという点については少し残念な気持ちです。
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